この本を読んだ目的：マインドセットについて理解を深める、幸福を定義し、幸福を感じる構造について理解を深める。
結論：
幸福感を感じる、高めることは単純な運任せではなく、幸せを感じるプロセスや要素を分析することで自ら働きかけることが出来る。特にストレスへの対処や影響は気づきが多く、チームビルドする上で人間関係への影響を意識すると効果は大きい。
気づき：
ストレスフルな環境下では人は、本領発揮は困難、むしろ思考停止、行動の減退、結果が出ない悪循環に陥る。人は一日を振り返る時、どうしてもよくなかった出来事に焦点を当てがち、自ら良い出来事を振り返るようにすること。
（＊）関心のあるテーマ、スキル
・身につけたい専門性：コーチング、組織開発
・自己理解 Insight
・生きていくための知恵：起業、マーケティング、顧客基盤構築（ブログ、SNS）
・ポータブルスキル：論理的思考、抽象度、創造思考（アート）、KPI、マインドセット、コミュニケーション
・基礎力：文章力、資料作成
・その他関心があること、情報収集：コーチングビジネス
目次
- ポジティブ心理学
- 幸せの条件
- いいストレスは幸せにつながる
- 日本人のためのポジティブ心理学
- 実践のためのハッピーエクササイズ
- ポジティブ心理学をどう社会に生かすか
ポイント
①健康・幸福
ウェルビーイングとは身体的・精神的・社会的に良好な状態、単純に病気ではないとか虚弱ではないということではない。
②レジリエンス
回復力 心が折れない、乃至は折れそうになったものが戻る。心の病の予防や回復の重要な要素
楽観主義とはネガティブで悲観的なところも含めて認めてあげる。そして過去や今の出来事を分析し強みやうまくいった原因を探し、今自分がやっていることがうまくいくかと考えこれからもなんとか成し遂げられるだろうと思えること。
友達の数が多ければ多いほど幸せというわけではなく上限がある。それは一人の人間が人間関係を結べる限界の人数は150人程度。
やってみよう、ありがとう、なんとかなる、あなたらしく、ほっとするの5つの気持ちをどの程度感じているか「風」。この気持ちを後押しするかちかん、考え方がどの程度根付いているか「土」。この2つが揃ってはじめて中長期的な幸せを実現。
限られた人間関係の外に広がりを求め友達を一人でも作ることは幸せに繋がる。理由①多様だからそれぞれ違った刺激が得られる、②多様だから楽観的に慣れる。同じ職場の人とばかりいると同じ話題で単調になりがち、多様な友達がいれば、自分の知らない世界の話を聞くことで刺激的。楽観的になるとはみんながそれぞれ違っていることを意識すると僅かな差が気にならなくなり、結果幸せを感じやすいということ。
ポジティブ心理学は実証心理学と臨床心理学に跨る分野。実証心理学とは幸せとは何か？を調査や実験によって明らかにする分野。臨床心理学は基礎研究でわかったことを応用して人を幸せにする活動。
学習性無力感とは長期間、回避不能なストレスにさらされ続けた人はその状況から逃れようとする自発的な行動を取らなくなる。学習性無力感を抱いた状態とは自分は何をしても状況は変わらないという環境に追い込まれた時に感じる状態。そうなると自分が置かれた状態に対して積極的・自発的な働きかけを起こさなくなる。また成功体験を学習することが困難になり無力感や苛立ちなどの情緒的混乱が起こる。
ポジティブ心理学は普通より幸福感の低い人、鬱ではない、病気ではないが予備軍にある人を今より幸せにするための学問＝花咲す人生
幸せのための5つの条件 PREMA
Positive Emotion ポジティブ感情 前向き
Engagement エンゲージメント 没頭する全てを忘れて集中＝フロー状態
Relationship 関係性 本質的に周囲と繋がっている
Meaning 意味 何のために生きている、自分の人生に意味を見出すと立ち直りが早い
Achievement 達成 何かを達成すると充実感がある
SPARK レジリエンスプログラム
何か出来事が起きた時それをどのように捉えどのように感じどのような思考に陥る、その結果どう行動し、何を学ぶのか
Situation 出来事そのもの 状況を正確に把握
Perception 捉え方 ありのままを受け止め解釈する
Auto Pilot 自動的に生じる感情 解釈によるどのような感情が自動的に生まれるか
Reaction 反応・行動 捉え方パターンがどのように行動に影響するか自分のパターンを認識する
Knowledge 捉え方のパターンとそれに伴う感情・行動 何を学んだか
ストレスコーピング：ストレスの要因やストレスがもたらす感情に働きかけてストレスを除去する、或いは緩和する。ストレスとなる環境そのものを変えるのではなく、ストレス要因がもたらす不快な感情を軽減するために①物事のいい面を見るようにする、②気晴らしをする。環境を変えるのは大変だが、視点を変えること比較的容易。ただし、物事のいい面を見るというのは自分が納得した上でなければストレス軽減につながらない。
本当に素晴らしい人は、辛い経験を乗り越えた人。幸せな人が長生きする理由、①幸せな人は良い生活しゅうかんを持つ傾向にある。裏を返せば不幸な人はストレスが多く不健康な生活習慣に陥りやすい。②幸せそのものが身体に良い影響をもたらす。
人を幸せにする人は自分も幸せな人。他人の利益のために行動できる利他的な人は幸福度が高い。
幸せの4つの因子
①やってみよう：
大きな目標を持っていて、目の前の目標とそれが一致、そしてそのために学習、成長しようとしていることが幸せに繋がっている
②ありがとう
③なんとかなる
④ありのままに
人間関係の質を高めれば結果はついてくる
人間関係が悪化すると、例え良いアイディアが浮かんでも「他のメンバーに言っても、どうせ取りあてもらえない、言っても時間の無駄」と考えて相手に伝えようとしなくなる。また他のメンバーの発言に対してついつい攻撃的になってしまいチームとしての思考が妨げられる。人間関係の悪化は思考の低下に繋がる。思考の質の低下は与えられた仕事を考えずにこなすだけになり行動の質も下がり結果も出なくなる。さらに良い結果が出ないのはチームのメンバーがいまひとつだからと、他人への不信感が募り人間関係がさらに悪化する悪循環に陥ってしまう
three good things 毎晩寝る前に、その日にあった3つの良いことを書き出し、1週間続ける。嫌なことに対する認知を変える力がある。人は一日の終わりにその日を振り返る時、その日いろいろなことがあったにもかかわらず、今日あった嫌なことに焦点を当ててしまい、そのことで頭がいっぱいになってしまう。良かったことでなくても普通のこと、辛くない瞬間を書いてもいい。
幸せの4つの因子を満たすような製品、サービス、経営をすれば人々がより幸せに生きられる、より良い社会を実現できる。
月曜に出社するのが楽しみな会社〜幸せな4つの因子がバランスよく高い傾向にある。
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